ライトレール
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第18回交通ビジネス塾(08/08/21) |
開催案内
今回の講師は、独立行政法人交通安全環境研究所 名誉研究員の松本 陽氏です。同時に、人事に国会同意を要する枢要ポストである航空・鉄道事故調査委員会の委員をお務めです。以下、ご本人からの当日のお話に関するご紹介です。
私が、交通研(運輸省交通安全公害研究所→独立行政法人交通安全環境研究所)に勤務した35.5年間に行なった仕事のうち、最もメインの仕事である「新しい都市交通システムの開発とその評価」についてお話ししたいと思います。
新しい都市交通システムとしては、これまで多くのシステムの研究開発がなされ、そのうちのいくつかは既存のシステムとなりつつあるものもあります。私がこの業界に入った頃は、モノレールが実用化し始めた頃であり、(ゴムタイヤ式)新交通システムが導入されようとしている時でした。その後、リニアモータ駆動小型地下鉄(リニアメトロ)、常電導浮上式都市交通システム(リニモ)、磁気誘導式鉄道(IMTS、無人運転バス)など、各種の交通システムの実用化と技術評価に携わってきました。別の意味で新しい都市交通システムであるライトレール=LRTについても、早くからその有用性に注目し、国際ワークショップを主催するなど、その導入促進に心がけてきました。
最近、このような昔話というか経験話をすると、私には当然と思っていたことが、若年層には知られていないということに気づき、そういう歳になったのかなと思いつつ、(少々、おこがましいが)技術の伝承として紹介しておくことも必要かなと思うようになりました。
そこで、今回は、私の話を聞きつつ、私自身の結論でもある
○都市交通システムは、適材適所(オールラウンドなシステムをねらってはいけない)
○温故知新も忘れずに(旧来のシステムの良さに学べ)
を感じ取っていただければ、と思います。
加えて、阿部さんからリクエストがあった、都市鉄道の混雑緩和の一手法である「ホーム両面使用・交互着発駅群システム」の紹介をしたいと思います。これは、私が20年も前に交通研の発表会で発表したもので、私自身忘れていたのですが、先日、阿部さんに見出されたものです。中線のある2面3線の駅群を連ね、ラッシュ方向の列車について交互着発を行うことにより、複線のままで複々線並の輸送量が得られるというコンセプトです。
■テーマ
「新しい都市交通システム開発のあゆみ」と「快適通勤実現のための一手法」
■講 師
松本 陽(まつもと・あきら)氏
(独)交通安全環境研究所 名誉研究員
1949(昭和24)年、東京都生まれ
72年 横浜国立大学 工学部機械工学科卒、運輸省交通安全公害研究所 入所
87年 同 鉄道技術・評価研究室長
2001年 独立行政法人 交通安全環境研究所に改組
07年 主幹研究員(交通システム研究領域長)を最後に退職し名誉研究員
07年 国土交通省航空・鉄道事故調査委員会委員(常勤)に就任
日本機械学会フェロー、日本工学アカデミー・電気学会・日本鉄道技術協会等の会員
研究所での35.5年間に従事した研究・試験・調査
○新しい交通システムの安全性評価及び実用化に関する研究及び試験
・新交通システム、リニアメトロ、リニモ、IMTS、LRT、フリーゲージトレインなど
・J-Railの創設、LRT国際ワークショップの主催など国際交流・学会活動
○鉄道の安全性評価及び向上に関する研究
・無人自動運転、運行管理、速度向上、新しい脱線係数測定方法
○急曲線通過性能と安全性向上に関する研究(次世代都市鉄道用台車の研究)
・曲線通過実験ができる台車試験機、曲直両用新円弧踏面、ボギー角アクティブ操舵台車
○車輪・レール系に関する研究
・波状摩耗の防止対策、摩擦調整
○重大鉄道事故の原因調査
■日 時
2008年8月21日(木) 18:40(5分前までに集合下さい)
■場 所
豊島区立勤労福祉会館 4階 第3会議室
■タイムテーブル
18:40〜19:20 講師による講義
19:20〜19:35 参加者の自己紹介
19:35〜19:45 休憩(軽食を用意)
19:45〜20:30 講義のまとめ+フリーディスカッション
20:30〜21:20 懇親会(同会場にて希望者のみ)
■参加対象者
職業として交通に関わっているまたはそれを希望している方
■参加費
社会人3,000円、学生1,000円
■お申込み
以下をinfo@LRT.co.jpへお送り下さい。
先着20名としますので、お早めにお申込み下さい。
当日は、(株)ライトレールの関係者も参加します。
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